「アヌアのレチノールも冷蔵庫に入れたほうがいいの?」
レチノールといえば「光や熱に弱い」というのはどのレチノール製品の商品説明を見ても書かれています。
そのため、たとえばCOSRX(コスアールエックス)のレチノールクリームなどは、冷蔵庫での保存を推奨しています。
でも、アヌアのレチノールセラムやアイクリームについては、公式ページを見ても保存方法に関する記載がありません。
そのため「保存方法について念のため調べている」という方がこのページに来られたのだと思います。
アヌアにはレチノール製品が3種類(セラム・アイクリーム・ナイトリペアクリーム)ありますが、このページではそれぞれの製品について冷蔵庫保存が良いのか、それとも常温保存が良いのかについて、公式に記載してある保管の温度条件、製品の容器の違いなどから考えていきます。
レチノール製品は冷蔵庫で保存するべき?
アヌアのレチノール美容液やアイクリームを購入たけども、冷蔵庫に入れたほうがいいのかな?
実際、他のレチノール製品には「冷蔵保存してください」と商品説明にあるものがあります。
たしかにレチノールという成分の特性を考えると、レチノール製品は全般的に冷蔵保存のほうが品質維持のためには良いかとは思います。
ただ、冷蔵庫に入れるにしても注意したほうが良いことはあります。
レチノールは熱・光・空気に弱い成分
レチノールは「純粋なビタミンA(ピュアレチノール)」であり、非常にデリケートな成分です。
そのため以下のような影響を受けやすいことが知られています。
・高温下で分解されやすい
・紫外線によって不安定化しやすい
・空気に触れると酸化しやすい
こうした性質から、レチノール製品の多くは遮光性の高い容器を使っていたり、「夜に使うこと」を推奨していたりします。
こうした特性からも、開封後は特に、ただ漫然と保管していいものではないということが見て取れます。
冷蔵庫で保存した方がいいのは間違いない
これらの性質をふまえると、冷蔵庫内に入れれば
1.温度が低めで安定している
2.紫外線の影響を受けない
3.外気から遮断される
ということで、レチノールの変質の原因からほぼ守ることができます。
「冷蔵庫=温度が低く、光も入らない環境」は、たしかにレチノールの保存場所として理にかなっていると言えます。
実際、COSRX(コスアールエックス)などをはじめとしたスキンケアブランドでは、レチノール製品の保存場所として冷蔵保存を推奨しています。
以下の記事で触れています。

レチノールは「高温下で分解されやすい」という特性がありますが、スキンケア化粧品自体も大きな温度変化では変質しやすくなるため、夏場、冬場の冷暖房による部屋の温度変化を考えると、保存には冷蔵庫を活用したほうが変質を避けやすいのは間違いないでしょう。
冷蔵庫で保存する際に注意すべきこと
ただし、ただ漫然と冷蔵庫に入れればいいということではなく、以下のことを意識しておいたほうが良いです。
✅庫内の温度が低すぎると成分が変質する可能性がある
→ 冷蔵庫の奥やチルド室などは冷えすぎるため避けた方が無難。冷蔵保存は比較的温度が安定している野菜室へ!
✅出し入れの際の温度変化(結露など)で品質が劣化する可能性 → たとえば夏場は冷蔵庫の温度に近くなるタイミング(部屋で冷房を使っている時など)で出し入れを!
✅一部の製品では、使用感(伸び・肌なじみ)が悪くなることもある → 常温保存したほうがむしろよいものもあります(温度変化の激しい夏場を除く)。商品の特性と商品の説明書きを踏まえたうえでの判断を!
アヌア3製品の保管方法を比較!冷蔵すべきなのはどれ?
アヌアのレチノール製品は全部で3種類。
レチノール0.3%セラム、0.1%アイクリーム、ナイトリペアクリーム(0.05%)の3つですが、それぞれ容器や使用シーンが異なるため、保存方法にも少しずつ適した形があります。
ただ共通していえるのは、レチノールは光・熱・空気に弱いデリケートな成分ということ。できるだけ安定した環境で保存するのが望ましいのは間違いありません。
ここでは、各製品の特性とあわせて、冷蔵保存の必要性について整理しておきます。
アヌア レチノール 3ペプチドナイトリペアクリーム
✅ジャータイプで空気接触あり。冷蔵庫保管もおすすめ
アヌア レチノール 3ペプチドナイトリペアクリーム-Qoo10アヌア公式
3製品のなかで唯一、公式に「5℃〜25℃での保存」「開封後12ヵ月以内の使用」という条件が記載されているのがナイトリペアクリームです。
ジャータイプでふたを開けるたびに空気と触れやすく、レチノールの配合量は0.05%とやや控えめですが、それでも少しずつ変質が進みやすい形状です。
保管場所としては、冷蔵庫の野菜室など「やや高めで安定した冷暗所」に入れておくのがベスト。
冷蔵庫に入れるのが難しい場合でも、夏場は直射日光や冷暖房の風が直接あたるような場所は避け、なるべく温度変化の少ない引き出しや棚の奥などで保管しましょう。
アヌア レチノール0.3ナイアシンセラム
✅スポイト式でやや不安定。夏場は冷蔵推奨
アヌア レチノール0.3ナイアシンセラム-Qoo10アヌア公式
レチノールの濃度がもっとも高く(0.3%)、スポイト式で空気が入りやすいセラムも、冷蔵庫保存のほうが向いている製品です。
とはいえ、スポイト部分を冷蔵庫の奥に当てたり、出し入れのたびに温度差で結露がついたりすると、かえって不安定になる可能性があります。
セラムもナイトクリームと同じく、野菜室やドアポケットのような温度がやや高めに安定した場所に保管するのが理想的です。
アヌア レチノール0.1カフェインアイクリーム
✅密閉チューブ式。常温でもほぼ問題なし
アヌア レチノール0.1カフェインアイクリーム-Qoo10アヌア公式
この3つの中ではもっとも安定性が高いのがアイクリーム。チューブタイプで空気の接触が少なく、成分濃度も0.1%と中程度です。
使用部位が目元という繊細な箇所のため、テクスチャーのなめらかさやなじみやすさを重視するなら、常温保存のほうが使いやすいという面もあります。
とはいえ、真夏の高温状態では変質リスクがゼロではありません。
冷蔵庫に余裕があれば他製品と一緒に保存してもいいですし、難しい場合は「紫外線の入らない、温度の安定した冷暗所に置くように意識しておくとよいでしょう。
なぜアヌアは冷蔵保存を明記していない?
たとえば、COSRXのレチノール製品では、公式の販売ページに密閉容器を使いながらも「冷蔵保存を推奨」と明記されているのに対し、アヌアはナイトクリーム以外には公式の販売ページに保存方法に関する明確な記載がありません。
おそらくそれはブランドとしてのスタンスの違いと考えられます。
COSRXはクリームでも冷蔵保存を推奨していますが、アヌアはテクスチャーの使用感を重視して暗に保存方法を常温のほうに促しているのかもしれません。
また、アヌアは常温保存でも品質の劣化がさほど加速しないことに処方技術的な自信があるのだと思います。
このあたりのことは筆者の推測にすぎないのですが、ともあれ、レチノールという成分の特性をふまえれば、レチノール製品全般的には「冷蔵庫の高めで安定した場所(野菜室など)」に保存するのが、成分の変質を避けやすいといえるでしょう。
特に部屋の気温が高くなりがちな夏場は冷暗所をきちんと確保して、できるだけ温度変化や紫外線に気をつけて保存するようにしましょう。
まとめ:アヌアのレチノールは冷蔵庫で保存すべき?アヌアのレチノール製品別の保管方法まとめ
この記事の内容をまとめます。
✅レチノールは光・熱・空気に弱く、品質保持のためには安定した環境での保管が望ましい
✅COSRXなど一部ブランドでは冷蔵保存(野菜室推奨)を公式に案内している
✅アヌアのナイトリペアクリームが唯一、公式で「5〜25℃・開封後12ヵ月以内」という保存条件を明記
✅レチノール0.3セラム(スポイト瓶)は空気に触れやすいため、夏場は特に冷蔵保存が安心
✅レチノール0.1アイクリーム(チューブ式)は密閉性が高く、常温でも品質が崩れにくい構造。とはいえ真夏や高温環境では、アイクリームも冷暗所保管を意識した方がよい
✅冷蔵庫内では、0〜2℃の庫内奥よりも、5〜10℃程度の野菜室など温度変化が少ない場所がベター
✅出し入れの温度変化で結露が起きると逆効果なので、室温が安定したタイミングでの出し入れが望ましい
クリームや美容液を冷蔵庫から出してすぐ使うと、固くて伸びが悪くなりがちですが、少し常温に置いてからつかえばよいだけで、テクスチャーは滑らかに戻ります。
その点も踏まえると、たとえクリームであっても、成分の安定性を優先するなら、野菜室での冷蔵保存のほうが安心感は高いとは思います。
ただし、冷蔵保存をするなら、冷蔵庫内の温度が高めで安定している場所(野菜室がベスト)を選び、出し入れは室温条件が整ったタイミングで行うことを意識しましょう。
そうすることで、「使い切る前に廃棄しなければならない。」ような事態になることはほぼ避けられると思います。
※アヌアの「アヌア レチノール0.3ナイアシンセラム」の使い方や使用時の注意点を総合的にまとめました。以下の記事もご参照ください。
