最近「海外通販で購入した商品にトコジラミが潜んでいるかもしれない」という話題がSNSや一部メディアで注目を集めています。
その影響だと思われますが、「DHOLIC(ディーホリック)」を利用しようとしている一部のユーザーが検索エンジンで「dholic トコジラミ」といったキーワードを入力しているようです。
でも、DHOLICの商品にトコジラミが潜んでいるリスクなどあるのでしょうか?
本記事では、トコジラミ問題の背景と実態を徹底検証します。
また、DHOLICのみならず、海外通販を安心して利用するために、トコジラミ問題に正しく対処するためのポイントを分かりやすく解説します。
なお、以下の記事も関連する内容なので、あわせてお読みいただければと思います。
トコジラミ問題とは何か
トコジラミとは?
トコジラミ(別名:ナンキンムシ)は、人や動物の血を吸って生きる吸血性の害虫です。
体長は約5~8ミリメートルで、茶褐色の平たい体を持ち、ベッドや家具の隙間、壁紙の裏などに潜むことが多いです。

トコジラミイメージ
刺されると強いかゆみや赤い腫れを引き起こし、心理的にも大きなストレスを与える害虫として知られています。
トコジラミ問題の歴史
トコジラミは日本でも古くから存在していました。
特に、第二次世界大戦後の混乱期には被害が広がりましたが、1950年代以降、強力な殺虫剤(DDTなど)が普及したことで大幅に減少しました。
しかし、その後、殺虫剤への耐性を持つ個体が現れたことや、都市部の生活環境の変化によって再び問題が浮上するようになりました。
なぜトコジラミ問題が再燃しているのか?
近年、トコジラミ問題が再び注目されています。その背景には、以下のような要因があると思われます。
訪日外国人の増加
感染症の影響で一時的に減少していた訪日外国人観光客が、規制緩和後に急増したことで、宿泊施設や交通機関を介してトコジラミが拡散しやすい状況が生まれているとの報告があります。
参考記事:訪日観光客の増加がトコジラミの拡散に影響|一般社団法人:日本トコジラミ駆除協会
これに対し、厚生労働省は、宿泊施設におけるトコジラミの防除方法についてガイドラインを提供しています。
参考資料:衛生害虫トコジラミに対する対策について
国際物流の急増
海外通販の普及や、感染症の流行がひと段落して、国際物流の流通量が急増していることも、トコジラミが拡散する一因とされています。
特に家具や衣類などに付着した個体が輸送中に持ち込まれる可能性が指摘されています。
参考記事:
トコジラミが怖い…海外通販で服や雑貨を買っても大丈夫?自宅に持ち込まないための対策とは|大洋防疫
海外通販の荷物にトコジラミがいた!侵入を防ぐための対処法を紹介
殺虫剤への耐性
トコジラミは従来の殺虫剤に対して耐性を持つよう進化しており、駆除がより難しくなっています。
トコジラミ問題が注目される背景
SNSやメディアの影響も、トコジラミ問題の注目度を高める要因です。
特に、個人の体験談や被害の写真がSNSで拡散されることで、実際のリスク以上に不安を感じる人が増えている可能性があります。
また、一部メディアがセンセーショナルな報道をすることで、「トコジラミ=身近な脅威」とのイメージが強調されている側面もあります。
参考記事:
殺虫剤効かない「スーパートコジラミ」急増 4月から増殖再開 「角、隅、隙間」をチェックして対策を|カンテレNEWS
【特集】春から夏にかけて害虫急増!激しい痒みや発熱を引き起こすトコジラミ 殺虫剤のきかない個体増加 致死率27%の感染症を媒介するマダニ ペット経由での感染も その予防方法とは|0テレニュース
DHOLICとトコジラミの関連性を検証
そもそもトコジラミは本当に通販商品に潜むのか?
通販商品を通じてトコジラミが持ち込まれる可能性については、いくつかの情報が示唆されています。
例えば、大洋防疫研究所のブログでは、海外通販で購入した新品の商品でも、段ボールにトコジラミの卵が付着している可能性や、搬送中に他の荷物から侵入するリスクが指摘されています。
また、トコジラミは飛ぶことができず、人や物に付着して移動するため、海外からの荷物や通販商品を経由して自宅に持ち込まれる場合があるともされています。
参考記事:
トコジラミが怖い…海外通販で服や雑貨を買っても大丈夫?自宅に持ち込まないための対策とは|大洋防疫
これらの情報から、通販商品がリスク要因となる可能性は完全には否定できないものの、適切な検品や衛生管理が行われている場合、そのリスクは限定的であると考えられます。
実際、衛生管理された状態で梱包される新品商品や国内できちんと検品を行う業者の商品では、トコジラミが発生するリスクはさらに低くなるでしょう。
海外通販全般に対するリスクの過剰な懸念
SNSや一部メディアで海外通販商品に対する不安が拡大している理由には、SNSの爆発的普及による情報の拡散が上げられます。
特定の事例や個人の体験談がSNSでシェアされると、あたかもすべての海外通販商品がトコジラミリスクを持つかのように受け取られることがあります。
しかし、これらはあくまで少数の個別のケースです。すべての海外通販商品に該当するわけではないことに注意が必要です。
物流業界や通販業者が採用している衛生管理体制や検品プロセスを考慮すると、実際のリスクは必要以上に懸念する必要はないと考えられます。
「DHOLIC トコジラミ」と検索されている本当の理由を考察
おそらくですが、「DHOLIC トコジラミ」と検索されているきっかけは以下の報道にあると思います。
参考記事:
冬でも「血糞」を見つけたらヤバイ…害虫「トコジラミ」が部屋に 「眠れないほど激しいかゆみ」 |AERA dot.
2023年末に、フランス、韓国でトコジラミが大発生したと報じられ、大きく拡散したことが原因と思われます。
このニュースを知り、不安になった韓国ファッションファンが検索したものと思われます。
DHOLICだけでなく、この両国に由来するブランドは軒並み「〇〇 トコジラミ」と検索されたようです。
ニュースの影響が下火になった現在では落ち着いていてきていると思われます。
なお、DHOLICはおろか、特定のブランドの商品について、トコジラミの被害にあったという事例は全く確認できていません。
中華系の通販サイトで購入した品にトコジラミが付いていたという記事はあることはありますが、真偽のほどははっきりしない記事です。
参考記事:
中国系通販から「トコジラミ」受け取った人の恐怖|東洋経済オンライン
DHOLICは安全?国内検品の取り組み
実は、DHOLIC公式通販サイトは日本企業が運営している通販サイトです。韓国ファッションや韓国コスメを扱っています。
DHOLICは日本企業なので当然、日本にも物流拠点を持ち、国内での物流と顧客対応を徹底しています。
日本国内で実店舗展開もしています。
楽天に公式ショップを出店しています。
日本で通販サイト、店舗を運営しているわけですから、日本の安全基準に基づいて商品の検品をしており、基準に合致した商品を輸入販売しています。
また、一部の商品については日本国内の物流拠点で検品が行われ、国内から出荷されるケースも多くあります。
このような厳格な運営体制は、輸送中にトコジラミが付着するリスクを最小限に抑える要因となっています。
海外通販で懸念されがちな「物流体制の不透明さ」や「配送トラブルのリスク」とは一線を画し、DHOLICの運営体制は安心感を提供するものと言えるでしょう。
海外通販全般に対する「トコジラミ」リスクは、過剰に懸念する必要はありません。
無論のこと、DHOLICのように、国内に販売店を持つ企業が、国内検品を行い、日本国内で流通させている商品は安心して利用できます。
それでもトコジラミが不安な方へ|通販商品でのトコジラミ対策
これまでの説明で、海外通販全般に対する「トコジラミ」リスクは、過剰に懸念する必要がないことをお伝えしましたが、それでも不安に思われる方がいらっしゃるかもしれません。
そこで、この章では通販商品に特化した具体的なトコジラミ対策を解説します。
海外サイトで安く商品を購入できたはいいものの、荷物の衛生状態が不安…という場合でも、いくつかの簡単な対策を取ることで、自宅へのトコジラミの侵入リスクを大幅に低減することが可能です。
梱包材の適切な処分
通販商品が届いたら、段ボールや梱包材はすぐに玄関先や屋外で開封し、できればその場で廃棄することをおすすめします。
特に海外からの荷物は、梱包材にトコジラミの卵が付着している可能性もあるため、家に持ち込まないことが重要です。
購入品の検品
通販商品を開封した際、商品の表面や内部を確認し、異物やトコジラミの痕跡がないかチェックします。
特に衣類や布製品の場合、縫い目やポケットの中を注意深く確認してください。
高温処理(衣類の場合)
通販で購入した衣類や布製品は、持ち込む前に洗濯機で高温洗浄するか、乾燥機で高温処理を行うことで安心感を得られます。
トコジラミは50℃以上の熱で駆除できるため、簡単な予防策として有効です。
通販商品を利用する際、上記のシンプルな対策を実践することで、不安を軽減しつつ安全にショッピングを楽しむことができます。
特に海外通販を利用する場合は、梱包材の処分や商品の確認を習慣化することが大切です。
一般的なトコジラミ対策
上では着荷した荷物を扱う際のトコジラミ対策を上げましたが、この章では一般的なトコジラミ対策を簡潔にご紹介します。
荷物の置き場所に注意
旅行や宿泊施設を利用する際、荷物は床ではなく椅子やテーブルの上に置くようにしましょう。
トコジラミが床や壁を移動して荷物に潜むリスクを減らせます。
掃除を徹底する
自宅では、家具の隙間やカーペットなどを定期的に掃除し、トコジラミが潜む可能性を早期に排除しましょう。
駆除業者への相談
万が一、自宅でトコジラミを発見した場合、専門業者に相談することで安全かつ確実に駆除できます。
まとめ
この記事の内容をまとめます。
・トコジラミのリスクは限定的:トコジラミ問題は注目されていますが、適切な衛生管理が行われている場合、そのリスクはごくわずかです。
・DHOLICは日本企業が運営:日本の安全基準に基づいて、商品の国内検品や物流体制が整備されており、トコジラミが持ち込まれる可能性は極めて低いといえます。
・通販商品への対策も有効:心配な方は、梱包材の処分や購入品の検品、高温処理といった基本的な対策を講じることで、さらに安心感を高めることができます。
・正しい情報の重要性:SNSやメディアの情報をそのまま鵜呑みにせず、冷静に検証する姿勢が重要です。
現代の情報社会では、誤解や過剰な不安が広がりやすい一面があります。
しかし、正確な情報に基づいて冷静に判断することで、トコジラミに限らず、多くの問題に対処することができます。
本記事が、そうした判断の助けとなれば幸いです。
参考元記事:
ディーホリック(DHOLIC)公式
ディーホリック(DHOLIC)楽天公式ショップ
訪日観光客の増加がトコジラミの拡散に影響|一般社団法人:日本トコジラミ駆除協会
衛生害虫トコジラミに対する対策について
トコジラミが怖い…海外通販で服や雑貨を買っても大丈夫?自宅に持ち込まないための対策とは|大洋防疫
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